三人麻雀『ばらんすルール』(東天紅)の紹介
『ばらんすルール』名前の由来
今は閉店してしまったのですが「麻雀大学」というお店で流行していた三人麻雀をベースに、私と共同経営者で点数のバランスを調整したものが『ばらんすルール』となります。
私が経営していた「ばらんす」というお店でやっていた三人麻雀ですので、『ばらんすルール』と呼んでいます。
麻雀大学の三人麻雀は北海道で現在も行われている三人麻雀のルールが東京で独自に変化したものです。
※北海道サンマは北が抜きドラだったり、点数の数え方が若干違います。
人によっては麻雀大学でやっていたので『大学ルール』、北海道のサンマなので『北海道サンマ』などと呼ばれたりもしますが、このサイトでは『ばらんすルール』と呼ぶことにします。
分類
東天紅に分類されるルールです。
点棒麻雀のように「5200点」「満貫」という数え方ではなく、
「リーチ2点、ツモ1点、ピンフ2点、ドラ3枚、バンバン、ガリ6点で合計16点」のように数えるタイプです。
ルール説明
使用する牌の種類
マンズ | ピンズ | ソウズ | 字牌 |
一伍九 | ①~⑨ | 1~9 | 全種類 |
28種類 × 4枚 = 112枚
マンズは全て抜きドラ(ガリ)扱いで北は全員の風牌として使用します。
麻雀卓の設定は「三人花」です。
メンツによって変えても構いませんが、各5に赤を2枚入れるのが一番バランスが良いので、いつも赤を合計6枚入れてやっています。
持ち点
特に決まりはないのですが、雀荘の卓は25,000点スタートに設定されていることが多いのでそのまま開始しています。
開始の点棒を基準として、何点増えたか、減ったかだけなのでいくらスタートでもOKです。
ツモと放銃について
ツモった場合は二人から点数をもらいます。
出アガリの場合は放銃者のみから点数をもらいます。
つまり、ツモと出アガリでは倍の点数が違います。
ドラ表示牌について
抜きドラがマンズの一伍九の三種類ありますので、嶺上牌の4枚合わせて16枚の山を用意する必要があります。
なので、ドラ表示牌は8トン残しの9枚目となります。
王牌について
四人麻雀と同じく14枚残し。
場風について
常に東、北場です。
南家は西以外、西家は南以外の字牌が役になります。
親の場合は南と西がオタ風となります。
ノーテン罰符
場に10点。
一人テンパイの場合は、二人から5点ずつもらいます。
一人ノーテンの場合は、二人に5点ずつ支払います。
親権の移動
アガった人が親になります。
※流局した場合は親権移動なし、本場を追加
親が移動したら必ず1本場からスタートします。
懸賞場
4本場以上でアガると点数に懸賞が加算されます。
- 親・・・10点増し
- 子・・・5点増し
つまり、親がツモると二人の子から10点増しでもらえるので実質20点加算されることになります。
横移動で決着した場合は、無傷だった人はアガった人に懸賞分の点数を払います。
10本場の親からリーチがかかると軽く恐怖を覚えます。。。
役と点数
役 | 面前 | 鳴き |
---|---|---|
ツモ | 1点 | – |
リーチ | 2点 | – |
一発 | 2点 | – |
タンヤオ | 2点 | 1点 |
ピンフ | 2点 | – |
イーペーコー | 2点 | 1点 ※鳴きあり |
役牌 | 1点 | 1点 |
チャンカン | 1点 | 1点 |
嶺上開花 ※ガリを抜いても嶺上扱い | 1点 | 1点 |
海底・河底 | 1点 | 1点 |
ダブリー | 4点(リーチ込み6点) | – |
アンカン | 2点 | – |
ミンカン | 1点 | – |
七対子 | 4点 | – |
トイトイ | 6点 | 4点 |
三暗刻 | 6点 | 4点 |
一気通貫 | 4点 | 2点 |
チャンタ | 8点 | 6点 |
小三元 | 6点(役牌込み8点) | 6点 |
三槓子 | 6点 | 4点 |
ホンイツ | 6点 | 4点 |
純チャン | 12点 | 10点 |
リャンペーコー | 8点 | – |
流し満貫 | 30点固定 | – |
チンイツ | 12点 | 10点 |
役満 ※複合あり | 50点 | 50点 |
特殊役
役 | 面前 | 鳴き |
---|---|---|
4枚七対子 | 6点 | – |
8枚七対子 | 8点 | – |
12枚七対子 | 50点(役満扱い) | – |
三連刻 | 6点 | 4点 |
その他点数アップするもの
親 | 1点 |
ガリ | 2点 × ガリの枚数 |
ガリ赤伍 | 4点 |
ピンズ5・ソウズ5 | 2点 × ⑤・5の枚数 |
赤5 | 4点 |
ドラ・裏ドラ | 1点 × ドラの枚数 |
場ゾロ | 2点 |
ガリセットについて
ガリは一萬、伍萬、九萬の3種類なのですが、一つの種類が4枚あるとその分のガリの点数が倍になります。
一萬が4枚あるとその時点で2点×4枚で8点ですが、さらに8点増しなので一萬が4枚揃うと実質そこだけで16点となります。
一一伍伍伍(赤)伍(赤)九九九
の場合
- 一…2枚あるので2点×2枚=4点
- 伍…4枚あるので(2+2+4+4)×2=24点
- 九…3枚あるので2点×3枚=6点
4+24+6=34点となります。
カラス(ノーガリ)について
カラスには2種類あります。
抜きドラが一枚もないことが条件です。
役を数え終わった後に5点を加算します。
カラスにはいくつか満たさないといけない条件があります。
- 1点役が一つのみ
- 捨て牌に5・⑤がない
- ガリがない
つまり、「1本場(1点)+場ゾロ(2点)+1点役(1点)」合計4点であり、なおかつ捨て牌に5・⑤がなければ完成です。
※親の場合は5点で完成
ドラがあったら4点ではなくなるので無効です。
何本場であっても30点固定です。
懸賞場の加算される分は別計算扱いです。
懸賞場でアガった場合は30点+懸賞がアガり点数となります。
フリテンリーチなし・オープンリーチあり
フリテンリーチはありませんので、ダマでツモるか、待ちを変える必要があります。
オープンリーチ採用してます。
オープン2点 + リーチ2点
手詰まりで放銃した場合は役満扱いです。
終了するタイミング
アガった人が親をやるので、基本的にやめるタイミングはありません。
なので、始める前に「〇時間」などと時間を決めてスタートします。
「〇時間経過した時点の親が落ちたら終了」
点棒の支払い方法
アガった後に点数を数えて18点だった場合は1800点を渡します。
1万点棒は100点分の価値ということになります。
その他
- 国士無双の暗槓アガりあり
- カンは4回まで
点数の数え方
東天紅では牌を手前に持ってきて役を数えるのが一般的です。
1点につき1枚牌を手元に持ってきます。
どこからでも牌を持ってきても良いというわけでなく、
- 自分の近くにある山
- 捨て牌
から牌を拾ってきます。
この時に手牌から持ってきてしまうとアガり形がわからなくなるので、フリテンやチョンボの証拠が消えてしまいます。
また、後の方でドラや5を数えたいので手牌をそのまま残しておくと全員がわかりやすいです。
数える順番
常に1本場からスタートしますので、ノーマルな状態では
「一本場ブンブン・・・」からスタートしますので、申告と同時に3枚牌を拾ってきます。
5本場なら場ゾロ込みで7枚です。
親は一点なので最初に数えてしまいます。
先だったり後だったりすると、数えたのか数えてないのかわからなくなり、再度最初から数える羽目になるので、最初に数えると統一してしまうのが楽です。
リーチなら2枚、ツモなら1枚と役の点数に応じた枚数の牌を持ってきます。
役の名前を呪文のように唱えていきます。
表ドラ、裏ドラを数えます。
ここまでが前半部分です。
自分の手前には点数と同じ枚数の牌が並べられています。
伍萬、5ソウ、❺ピンは役にはなりませんが、一枚につき2点が加算されます。
ガリも同じく一枚につき2点なので同価値なので、自分の手前に並べられた牌は1点ゾーン。
ガリゾーンには2点の価値がある牌が置かれます。
ガリゾーンに置かれた牌は2点なので、ここに置かれた枚数×2点が加算されます。
赤は4点なのでガリ2枚分として扱います。
上図の場合、
- 赤5ソウ・・・4点
- 黒5ソウ・・・2点
- 壱萬・・・2点
- 九萬・・・2点
となり、合計10点となります。
ただ、いちいち計算するのがめんどくさいので、
- 黒黒黒黒黒
- 黒黒黒赤
- 黒赤赤
で10点と覚えてしまった方が早いです。
自分の手前に8枚、ガリゾーンには10点分の牌があれば合算して合計18点となります。
最後に懸賞があれば追加します。
懸賞は4本場以上の時にアガるともらえるボーナスです。
時間短縮テクニック
メンホンで6枚
チートイで4枚
と個別に持ってきてもいいんですが、
「メンホンチートイで10」
(最後に10点足すのでわざわざ10枚持ってきませんよ)
ということを伝えます。
メンチン、純チャンは12点なので、
12点の時に2枚だけ持ってきて、後で10点加算しますね
と示しておきます。
こうすることで、
15本場ブンブン親メンピン一発ツモ純チャン二盃口チンイツドラドラ裏裏ガリガリ・・・
おいおい、卓の横幅が足りなくて牌を並べきれないよ!!
という煽りを受けなくて済みます。
まとめ
私は今までいろんなルールの麻雀をしてきましたが、このルールが一番面白いと思います。
四人麻の東南、東風、三人麻雀の点棒サンマなどそれぞれの面白さがあるものの、この『ばらんすルール』だけは一生やっていても飽きないんじゃないかと思わせる魅力があります。
最初の内は点数を数えるのが難しいかもしれませんが、ある程度麻雀になれている方であればすぐに慣れるかと思います。
4人麻雀では味わえないスピード感がありながらも、4人麻雀の良さである読みや心理戦、麻雀の奥深さをきっちり残している非常にバランスが取れたルールだと思います。
たまには刺激のある違った麻雀をしたい方はぜひやってみてください。
その他レアケースの時はどうするかはこちらの記事をご覧ください。